北海道札幌市にあるジン蒸溜所
紅櫻蒸溜所
クラフトジン「9148」を製造している蒸溜所です。
9148はシンプルな見た目ながら、非常にバラエティ豊かな商品展開をしています。
ただ、あまりにユニークな製品が多いこともあり、「何が何だか分からない…」という声が聞こえてきそうです。
(紅櫻蒸溜所さんは自由な製品づくりのためにグループ分けをしないのかもしれませんが)9148の購入を検討している方のために、紅櫻蒸溜所について知りたい方のために、勝手にグループ分けをして紹介してしまいます!
今回ご紹介するグループはあくまでも「猫田の酒ブログ」で考えたものであり、公式からの情報ではないことご了承ください。
■筆者「猫田」について
・某ビール会社で生産管理の業務に携わっていました。
・趣味はお酒を飲むこと、バー巡り、カクテルづくり。
・特に好きなお酒はジンです。
・お酒の情報に特化したブログ「猫田の酒ブログ」を運営。
それでは早速紹介していきます!
紅櫻蒸溜所の基本情報
まずは紅櫻蒸溜所の基本的な情報から。
社名 :北海道自由ウヰスキー株式会社
蒸留所:紅櫻蒸溜所
設立 :2018年4月
住所 :北海道札幌市南区澄川389-6
2018設立と若い蒸溜所ではあるものの、ジャパニーズクラフトジンを代表する蒸留所の一つです。
札幌市南区の紅櫻公園内に蒸留所があります。
代表銘柄は9148
名前はジョージ・オーウェルの小説1948に由来するようです。
紅櫻公園内の様々な植物や、日高昆布、切り干し大根、干し椎茸などとてもユニークなボタニカルを使用している点が最大の特徴で、クラフトジンの楽しさを全面に出しているジンです。
紅櫻蒸留所最大の特徴ともいえるのが、小ロット生産ならではの、豊富なラインナップと、レシピごとの味の違いを楽しむためにラベルに記載されたレシピ番号と蒸留日。
早速、その豊富なラインナップをグループ分けして、どのような商品があるのか分かりやすく解説します!
紅櫻蒸溜所の銘柄【オリジナル】
9148のスタンダードな商品グループです。
紅櫻蒸留所の最初の#0100から、ジュニパーを強めた#0101、北海道素材をふんだんに使用した#0102と展開しています。
現在の9148スタンダードは#0101になっています。
9148 #0100 Craft Gin(終売)
紅櫻蒸留所の最初の製品。
日高昆布、干し椎茸、切り干し大根というユニークなラインナップで造られる、日本の旨味を意識した製品になっています。
和食とマッチする味わいを目指したとのこと。
完売しており、現在は販売していないようです。
ボタニカル:ジュニパー、コリアンダー、シナモン、日高昆布、アンジェリカ、レモンピール、ブルーベリー、干し椎茸、切干大根、ローズレッドペタル、ブラックペッパー、カルダモン、ホワイトペッパー、クローブ
アルコール度数:45%
9148 #0101 Craft Gin Original
9148の定番製品。
第一弾の#0100から、ジュニパーの特徴を強めてジンらしい味わいに仕上げた製品。
昆布などのユニークなボタニカルのラインナップはそのままに、9148の特徴である旨味にジュニパーのパンチをプラスした味わいになっています。
ボタニカル:ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ、シナモン、日高昆布、レモンピール、ブルーベリー、切干大根、ラベンダー、カルダモン、クローブ、ブラックペッパー、干し椎茸、ピンクペッパー
アルコール度数:45%
9148 #0102 Craft Gin(終売)
#0101で使用される3種の北海道素材に、10種類の北海道素材をプラスして北海道らしさを目指した一本です。
旨味、さわやかさ、フルーティな味わいが感じられるとのこと。
現在は終売しています。
ボタニカル:ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ、シナモン、レモン、日高昆布、椎茸、大根、レッドカラント、蕎麦、山わさび、ライラック、ニセアカシア、ハスカップ、コクワ、ミント、カルダモン、クローブ、ピンクペッパーラベンダー、カシス、赤しそ
アルコール度数:45%
紅櫻蒸溜所の銘柄【シーズン】
季節の素材に着目したシリーズです。
春夏秋冬それぞれの9148が用意されており、(中には限定製造で終売しているものもありますが)毎年各シーズンで楽しめるようになっています。
9148 #3892 Benizakura Spring Craft Gin(終売)
「春限定」の9148。
フキノトウやカタクリ、ミツバ、つくしなどの野草に、エゾヤマザクラ、クマザサなどを使用する春満載の一本です。
ニジマスの燻製によってうまみを引き出すという、他に類をみない製造方法をしている点でも非常に興味深い一本になっています。
ボタニカル: ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ、ふきのとう、山わさび、燻製ニジマス、クマザサ、エゾヤマザクラ、レモン、冬島昆布(様似町産)、ミツバ、つくし、トウキ、カルダモン、クローブ、ピンクペッパー、カタクリ、白樺樹液
アルコール度数:45%
9148 #0210 Fukinotou Compound Gin(終売)
「春限定」の9148。
#3892で使われる、フキノトウの浸漬原酒を製品化したコンパウンドジンになっています。
300本限定製造のため毎年は味わえないようです。
>コンパウンドジンについての解説はこちら
ボタニカル:ふきのとう、ジュニパーベリー
アルコール度数:60%
9148 #0396 Sakura Craft Gin
「春限定」の9148。
9148のスタンダードモデル#0101をベースに、さくらを使用して柔しい香りに仕上げた一本です。瓶内に一輪の八重桜が入っており、目でも楽しめるピンク色のジンになっています。
ボタニカル:ジュニパーベリー、桜の葉、桜の花、コリアンダー、アンジェリカ、シナモン、函館真昆布、干し椎茸、切干大根、レモン、ブルーベリー、カルダモン、クローブ、ピンクペッパー
アルコール度数:45%
9148 #0104 HAMANASU Craft Gin
「夏限定」の9148。
北海道の花“ハマナス”を軸にしたフローラルな香りを持つジンです。
特徴的な青い見た目はバタフライピーによるものなので、レモンやトニックウォーターなど酸性のものを加えるとピンク色に変わります。
ボタニカル:ハマナス、ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ、カシス、レモンバーム、利尻昆布、明日葉、カルダモン、クローブ、ピンクペッパー、バタフライピー
アルコール度数:45%
9148 #3891 Benizakura Craft Gin(終売)
「秋限定」の9148。
紅櫻蒸留所がある紅櫻公園のカエデをキーボタニカルにした、ユニークな製品。
瓶の中にカエデの葉を入れることで赤く色づくジンになっているとのこと。
ボタニカル:ジュニパーベリー、紅櫻公園のモミジ、コリアンダーシード、アンジェリカ、梅、レモン、レッドカラント、フキの根、冬島昆布(様似町産)、クワ、カルダモン、クローブ、ピンクペッパー、ラズベリー、山わさび、赤紫蘇、ペパーミント、コリアンダールート
アルコール度数:45%
9148 #0103 YUKI Craft Gin
「冬限定」の9148。
パウダースノーを意識した白いジンになっています。
その年1年で造られたジンの原酒をブレンドして、ベーススピリッツとしています。
カカオをキーボタニカルに、白樺の樹液を加えることにより白い見た目を表しています。
ボタニカル:他のジンに準ずる
アルコール度数:45%(2020は40%)
9148 #0106 POWDER SNOW
「冬限定」の9148。
雪をイメージした銀粉が舞う美しいジンになっています。
使用するボタニカルは、ミルク、コーヒー豆、イチゴ、トリュフ、など非常にユニークなラインナップです。
ボタニカル:ジュニパーベリー、 ミルク、 カカオニブ トウモロコシ、 オレンジ、 コーヒー豆、 シナモン、 苺、 トリュフ
アルコール度数:50%
紅櫻蒸溜所の銘柄【フルーツ】
ワイナリーとのコラボ商品でフルーツに着目したジンも製造しています。
ベースもワインを蒸留したり、かなり個性的な味わいが予想されます。
9148 #4101 APPLE spirits(終売)
八剣山ワイナリーとのコラボ第一段。
アップルワインを蒸留し、香りづけにリンゴとアップルミントを使用した、リンゴとミントの爽やかさを感じられる製品になっています。
現在は終売しています。
ボタニカル: リンゴ(紅玉、ふじ)余市産 アップルミント 紅櫻公園産
アルコール度数:45%
9148 #4301 prune spirits
八剣山ワイナリーとのコラボ第二段。
プルーンワインを蒸留し、香りづけにもプルーンを使用したユニークなジンです。
第二弾の#4301では、ミヤマビャクシンをジュニパーベリーの代用として用いています。
ボタニカル : 北海道産プルーン、ジャパニーズジュニパーベリー(様似町のミヤマビャクシンの実)
アルコール度数:40%
9148 #4102 APPLE spirits
八剣山ワイナリーとのコラボ第三段。
アップルワインを蒸留し、香りづけに北海道産のリンゴとアップルミントを使用したリンゴあふれるジンになっています。
第三弾の#4102では、ミヤマビャクシンをジュニパーベリーの代用として用いている一風変わったジンになっています。
ボタニカル: 北海道産リンゴの皮及び芯、アップルミント(紅櫻公園)、ジャパニーズジュニパーベリー(様似町のミヤマビャクシンの実)
アルコール度数:40%
9148 #4201 GRAPE spirits(終売)
マオイ自由の丘ワイナリーにて造られたブランデーの原酒に、ブドウの皮を香りづけに使用した、ブドウ満載のジンになっています。
数量限定の販売で、現在は終売しています。
紅櫻蒸溜所の銘柄【北海道】
紅櫻蒸溜所のある北海道。
様々な市や町に注目した9148も展開しています。
9148 #3021 SAMANI Craft Gin
様似町とのコラボ商品。
ボタニカルとして様似町のブランド昆布「冬島昆布」を贅沢に使用しています。
さらに様似町のイチゴ、山わさびという個性あふれるチョイスです。
お正月限定製品になっています。
ボタニカル:ジュニパーベリー、アンジェリカ、コリアンダー、いちごの根、シナモン、日高昆布(冬島昆布)、やまわさび、いちご、レモン、ラベンダー、カルダモン、クローブ、ピンクペッパー、干し椎茸、北海道在来種のビャクシンの実
アルコール度数:45%
9148 #1308 NISEKO Craft Gin
北海道ニセコ町をフィーチャーした9148。
ニセコの花であるラベンダー、ニセコの木である白樺をボタニカルに使用しています。
ボタニカル:ジュニパーベリー、ラベンダー、コリアンダー、アンジェリカ、イタヤカエデ、白樺樹皮、昆布、レモン、切干大根、 カルダモン、クローブ、ピンクペッパー、干し椎茸、白樺樹液
アルコール度数:45%
9148 #1923 FURANO Craft Gin
上富良野町のホップをふんだんに使用した9148。
瓶内にも1房のホップが沈んでおり、かなり特徴を出していると思われます。
かなりチャレンジングな製品になっているかと思われます。
ボタニカル:ジュニパーベリー,上富良野町のホップ,コリアンダー,アンジェリカ,冬島昆布,グレープフルーツ,カルダモン,クローブ,ピンクペッパー
アルコール度数:45%
9148 #1922 Sapporo Craft Gin
札幌の地域にこだわった、初夏の素材を使用した限定製品です。
札幌市の10種ボタニカルを使用し、アルコール度数は札幌市の北緯42.99度にちなんで42%にしているようです。
キーボタニカルには、札幌市の花であるライラックを使用しています。
札幌市に海がないことから、9148の大きな特徴である日高昆布を外すというこだわりも見せています。
ボタニカル:ジュニパーベリー、コリアンダー、アンゼリカ、幌見峠のラベンダー(中央区)、サクランボ(南区豊滝)、レモン、トマト(南区豊滝)、キュウリ(南区豊滝)、フキの根(紅櫻公園)、山わさび(紅櫻公園)、ライラック(豊平区西岡)、ニセアカシア(豊平区西岡)、ミント(紅櫻公園)、カルダモン、ピンクペッパー、クローブ、大葉(南区豊滝)
9148 #1961 YUBARI MELON Gin(海外限定)
その名の通り夕張メロンをキーボタニカルにした個性的なジン。
レシピ番号の1961は夕張メロンの誕生年に由来するとのことです。
海外OEM品のため、残念ながら国内では購入できません。
ボタニカル:夕張メロン、ジュニパーベリー、コリアンダー、シナモン、セージ、レモングラス、薔薇、ジャスミン
紅櫻蒸溜所の銘柄【会員限定】
紅桜蒸留所倶楽部(BDC)限定のボトルになっています。
残念ながら一般の方は購入できませんので、気になった方は公式HPからBDC入会方法についてご確認ください。
9148 #1001 Smoke Craft Gin /BDC(終売)
紅桜蒸留所倶楽部の会員限定ボトルの第一弾。
冬限定ボトル#0103に、燻製したジュニパーベリーを浸漬し蒸留した、スモーキーな香りが楽しめるジンになっているようです。
9148 #1002 Craft Gin /BDC(終売)
9148のメインボタニカルである昆布にフィーチャーした商品。
日高冬島産の一級品を通常の10倍量使用し、浸漬も通常の2.5倍の時間をかけて行うというこだわりっぷり。
和食に合うジンになっているとのこと。
BDC限定シリーズ第一弾と同様に燻製ジュニパーベリーを使用しているようです。
9148 #1003 Craft Gin /BDC(終売)
公式HPでは“情報準備中”となっています。
9148 #1004 Craft Gin /BDC(終売)
公式HPでは“情報準備中”となっています。
9148 #1005 Craft Gin /BDC(終売)
公式HPでは“情報準備中”となっています。
9148 #1006 Craft Gin /BDC(終売)
公式HPでは“情報準備中”となっています。
9148 #1007 Craft Gin /BDC(終売)
公式HPでは“情報準備中”となっています。
紅櫻蒸溜所の銘柄【分類不明】
今回グルーピングすることができなかった、個性派の9148を紹介します!
9148 #0303 Triple-Sec Craft Gin
通常の3倍以上のボタニカルを使用し、アルコール度数も57%と高めに設定した、トリプルセックネイビーストレングスの9148です。
ガツンとした味わいが気になる方は是非試してみてください!
ボタニカル:ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ、シナモン、日高昆布、レモン、ブルーベリー、切干大根、ラベンダー カルダモン、クローブ、ピンクペッパー、干し椎茸、ブラックペッパー
アルコール度数:57%
9148 #1933 DAIMARU MATSUZAKAYA Craft Gin
その名の通り、大丸松坂屋のギフト限定商品。
お正月限定版として製造された#1933は、黒豆や牛蒡、蕎麦などのお正月らしい素材をたくさん使用しています。
購入は大丸松坂屋のオンラインショップか店舗ギフトコーナーから。
ボタニカル:ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ、シナモン、レモン、昆布、椎茸、大根、人参、蕎麦、黒豆、牛蒡、松、カルダモン、クローブ、ピンクペッパー
アルコール度数:45%
9148 #0825 Craft Gin(終売)
コンセプトは「抹茶味の生八つ橋」。
京都のボタニカルと北海道のボタニカルをマッチさせた逸品。
リカーマウンテンとのコラボ商品です。
京都の宇治茶をメインに、抹茶や小豆、ハッカ、を添えたユニークな一本。
ボタニカル:ジュニパーベリー,コリアンダー,アンジェリカ,宇治番茶,さらし餡(十勝),冬島昆布(様似),シナモン,宇治抹茶(天授), 宇治茶新茶,宇治茶特上かりがね,ハッカ油(北見),カルダモン,クローブ,ピンクペッパー,白樺樹液(紅櫻公園)
アルコール度数:45%
9148 #1996 FUJIYAN Craft Gin
最後に最も変わり種を紹介!
北海道を代表するTV番組「水曜どうでしょう」の藤村ディレクターとのコラボレシピ。
大泉さんとのコラボでないところが、とてもユニークです。
瓶の中にはどうでしょう桜、または藤村D庭のローズの花を浮かべているとのこと。
予約販売のみとなっています。
ボタニカル:ジュニパーベリー,スペアミント,コリアンダー,アンジェリカ,マンゴー(西表島),どうでしょう桜,アップルミント,茗荷,昆布,イングリッシュローズ,マジョラム,クルマバソウ,ミツバ,カルダモン,クローブ,ピンクペッパー,青じそ,レモンバーム,山わさび,パセリ,ベルガモット,キャットミント,バジル,タイム,チャイブ,イチゴ,忍冬,シナモン,ブルーベリー,切干大根,ラベンダー,干し椎茸
アルコール度数:45%
まとめ
非常にユニークな商品ばかりの9148シリーズでした。
今後もどのような商品が出てくるのか楽しみです。
猫田が個人的に気になったのは以下の3つです。
■9148 #3892 Benizakura Spring Craft Gin
「燻製ニジマス」はボタニカルと呼ぶのか…
終売していますが是非一度飲んでみたいです。
■9148 #1996 FUJIYAN Craft Gin
どうでしょうファンとしては気になる商品です。
知らなかったことがお恥ずかしい…
■9148 #0303 Triple-Sec Craft Gin
ユニークなボタニカルを使用する9148において、ボタニカルを3倍量使用したトリプルセック、ボタニカルの味わいが出やすい57%のネイビーストレングス、は9148のためにあるともいいたくなるほどマッチしているとおもわれます!
北海道の蒸留所・醸造所はこちらの記事で紹介しています。
ジンで使用されるボタニカルはこちらの記事で紹介しています。